メリット&デメリット

分離発注には多くのメリットがあるので、世界各地の設計事務所が、中小規模の建築物や増改築工事などを中心に行なっています。しかし日本では、その良さがまだまだ知られていません。

分離発注に多くのメリットがあるとはいえ、決して魔法の杖ではありません。デメリットもあります。また、ある建築主にはメリットと感じても、別の建築主にはデメリットと感じることもあります。

以下、プラスエム設計が行う分離発注方式の、メリットとデメリットを整理します。

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メリット
お金の流れが見えるので
無駄な費用を排除できます

建築主は、複数の専門業者と工事請負契約を交わします。どこにどのように使われたか、お金の流れが全て見えます。無駄な費用が排除され、限られた予算を有効に生かすことができます。


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見積もり・業者選定・請負契約などの煩雑な作業は設計事務所が行います。建築主にはそれほど負担はありません。契約書にサインする回数が増える程度です。しかしそれは、負担というよりも、いろんな専門業者との出会いを楽しむ機会だと、前向きに捉える方が多いようです。

一般的な請負いの場合だと、建築主は元請け業者一社だけの支払いで済みますが、分離発注の場合は複数の業者への支払いが発生します。建築主にとって、支払いに要する手間が増えるのはデメリットです。


メリット
職人の顔が見えるので
住み始めてから役に立ちます

基礎工事も大工工事も、そして内装工事も設備工事も、どの専門業者の誰が施工したか、全て見えます。専門業者の職人と親しくなると、住み始めてからのメンテナンスや、ちょっとした増改築の時にも役立ちます。

契約会

一般的な請負工事では、工事中に住宅会社が倒産した場合、建築主の被害は甚大です。中断した建物を完成まで漕ぎ着けるのはとても困難で、予定外の費用まで発生します。分離発注の場合は、倒産した専門業者を入れ替えるだけで済むので、施工業者の倒産による被害を最小に止めることができます。また、追加の費用はほとんど発生しません。


メリット
3名の建築士によるプレゼンで
建築主の考え方が整理されます

建築主の要望を忠実に反映させた案、建築士の目線で提案した案など、複数の建築士によるプレゼンを楽しむことができます。

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何故、このような案を考えたか、どこを重視したか、分かりやすくCGを多用して説明します。場合によっては模型も作ります。「なるほど、そういう考え方もあるんだねぇ」と、建築主の考え方が整理されます。
 
ただし、特にこだわりがない建築主には、時間を無駄に使うデメリットとなるかもしれません。


メリット
丁寧で時間をかけた設計で
家づくりをお楽しみください

プレゼンを経て計画案の方向性(コンセプト)が定まると、設計に取り掛かります。設計打合せには、2〜3名の建築士が参加します。2週間に1回のペースで設計打合せを行い、打合せの時間を有効に使うため、プラスエム設計は事前に多くの図面や資料を用意します。1回の設計打合せに要する時間は2時間程度です。

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合計6回の設計打合せで完了するよう標準プログラムが組まれていますが、世界でただ一つのオーダーメイド住宅のため、必ずしも標準的な流れで進むとは限りません。

丁寧で時間をかけた設計を楽しんで頂きたいと思いますが、既製品の住宅で構わないという建築主には、デメリットと映るかもしれません。


メリット
設計事務所による工事監理で
見えなくなる部分も安心です

建築主の理人として、設計事務所が工事を監理します。設計図の通りに施工されていない場合は、手直しを指示し、手直しを確認した上で次の工事へと進むので安心です。

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住宅の基礎工事、アパートの界壁等の法律違反・手抜き工事が指摘されている昨今では、工事監理の重要性がより増しています。基礎工事や大工工事など、工事が進むと見えなくなる部分は特に必要です。

施工業者と利害関係を持たない、専業の設計事務所による工事監理について、特にデメリットは認められないと思いますが……。全てお任せがいいと思う建築主にはデメリットかもしれません。


メリット
DIYを楽しみながら
費用を浮かす一石二鳥です

自由度の高いプラスエム設計の家づくりでは、建築主がDIYを楽しむこともできます。

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天然由来で環境や人体に優しく、比較的に施工しやすい材料が開発されているので、床、壁、木部の塗装、あるいは、壁の珪藻土塗り等がおすすめです。DIYに興味がある人にとっては、まさに一石二鳥。施工を楽しみ、工事費を節約することもできます。


メリット
建築主を中心に情報共有し
思いが確実に反映されます
 
「見える化」は重要です。絶大な効果があります。全ての関係者が情報を共有すると、ミスや勘違いを最小にします。自由設計・注文住宅の場合は特に重要です。情報の共有に建築主を加えることで、建築主の思いをより確実に反映させることができます。
 
プラスエム設計では、建築主を中心にした情報共有ができています。設計打合せを行った後は、打合せ議事録を関係者全員に配信します。工事監理報告も、専門業者の施工報告も配信します。
 
建築主を中心にした情報共有のメリットは絶大です。しかし、デメリットもあります。それは、建築主にとって、あまりにも多くの報告が入る煩わしさです。



 
メリット
合理的な発注方法で
工事費を大きく削減できます

建築主は、元請け業者の経費が加算される前の専門業者の工事費で契約することができます。それは、金額的にどれくらいのメリットがあるのでしょうか?
 
一般的な住宅会社(工務店やハウスメーカー)の経費は、工事費の25〜35%と言われています。大手ハウスメーカーの場合は、35〜50%と言われています。

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住宅会社の経費を25%と想定した場合、3000万円の工事費だと、住宅会社の経費が750万円で、2250万円が専門業者の工事費と建材等の仕入れ金額です。
 
建築主が複数の専門業者と直に工事請負契約を交わし、建材や設備機器等を商社等から直に購入できる分離発注の場合、理論上は3000万円の工事費を2250万円でできることになります。
 
とは言え、家づくりに必要な費用が2250万円で済む訳ではありません。設計・工事監理の費用と、分離発注に必要なマネジメント費用がかかります。
 
選択肢は3つあります。
① 住宅会社に設計と施工を一括で依頼する。
② 設計事務所に設計と工事監理を依頼し、住宅会社に工事を依頼する。
③ 設計事務所に設計と工事監理を依頼し、複数の専門業者に工事を依頼する。

分離発注は、価格的に大きなメリットがあります。設計事務所に設計と工事監理を依頼する②の場合、通常は工事費とは別に設計事務所への業務委託料が加算されます。しかし、分離発注で工事を行う③の場合は、削減された住宅会社の経費の範囲内で十分まかなえます。つまり、設計事務所への業務委託料を別途に確保することなく、設計事務所に業務を依頼できるということです。

建築は複雑です。業界も複雑です。分離発注の具体的な進め方を、事例を通して具体的にお話しさせて頂きます。ぜひ、相談会・セミナーにお申込みください。







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