古民家調査#1/大津宏伸

古民家再生には移築を伴わない「現地再生」と、一度解体して、どこか別の敷地に移築する「移築再生」があるというのは、2018.10.23のブログで既に述べました。

今日は、古民家調査のお話です。

古民家の所有者さん等から、古民家の再生について相談を受けたら、まずは建物の調査を行います。この調査は、「基本調査」と「詳細調査」の2段階に分けて行うことがほとんどです。

【基本調査】
 古民家には図面などまずありませんから、まず初めに建物を採寸したり、写真を撮ったりしながら、基本的な図面(平面図、立面図、断面図等)を起こします。
同時に建物の損傷、腐食の程度や面積も把握します。建築年代を調べたり、郷土資料館などでその町の歴史や人の暮らし方を調べたりもします。古民家の造りは暮らし方に直結しているからです。材料のことなんかも分かったりします。

そして、再生可能か、再生にはどんな方法があるか、どれくらいの費用がかかるか、時間はどれくらいかかるか等の提案を依頼主にしていくわけですが、基本調査の結果、技術的、経済的要因で再生を断念することもあります。

これは今後の再生の方向性を左右する重要な判断であり、まだ概略しか分からないこの段階では、大変難しく、経験と勘を要します。
古民家再生の各工程の中でいちばん難しい作業だと思います。

よく「ちょっと見てくれる?」「いくらくらいかかる?」って聞かれますが、ちょっとは見れません。少なくとも一か月はかかりますとお答えします。長年の経験と勘が必要なんです!

写真は弊社が現在、担当させて頂いている古民家の基本調査の様子です。真夏にヤッケ着て、ひとり黙々と…大変でしたが、明治時代の大工さんとの対話は、とても楽しいものでした。
「なんでこうしたんだよ~」などとブツブツ独り言いいながら^^。
依頼主より、私の方が楽しんでいるみたいで、なんだかスミマセン。

画像の説明

360度写真もどうぞ!
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「詳細調査」についは、また次回。