古民家から新しい民家を考える/大津宏伸

空き家の活用や地域の活性化、外国人向けの民泊利用等、古民家の再生事例がメディアで取り上げられることが多くなり、古民家再生について同業者や個人の方から相談を受けることも多くなりました。先祖が建てた家を住み継いでいきたいという本格派?の方もいらっしゃいます。

合掌造りの民家-秋の風景

そもそも古民家ってどういうものなのでしょうか。
調べてみましたが、明確な定義はなく、一般的には江戸末期から戦前までに建てられた庶民が暮らした家のことを古民家というようです。

農家や漁師、商人の暮らしに合わせて、その地方の気候風土に従い、地域の人々が協力しあって身近な材料でつくられた、やむにやまれぬ暮らしの結晶ともいえるでしょうか。それは長い歳月をかけて培われてきました。

古民家を見ていると、単に建築物(ハード)だけではなく、当時の暮らし(ソフト)のことが
沢山読み取れます。家族のことや地域との関わり方、使っていた道具のことも分かります。

「もったいない」という精神に根差した工夫も随所に見られます。
今、私たちが持っている建築技術は、果たして最先端なのだろうかと考えさせられることもしばしばです。

古ければ良いとは思いませんが、【温故知新】という言葉もあるように、これからの住まいを考えるとき、古民家から学ぶことは少なくないと思います。
私からは、古民家から新しい民家を考える情報を発信していきます。

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