家づくり物語で

分離発注を理解する


物語1 島根県松江市

ポジティブな連鎖で
理想の家づくりを実現

海辺1

穏やかに広がる海。ライトアップされた江島大橋。米子鬼太郎空港の滑走路が放つ光。Kさんの家は、大根島の海辺に建っています。見るものすべてが美しく、中でも月明かりに照らされた海は息を呑むほどです。

Kさんはこの場所を偶然見つけました。度々訪れて、ここに家を建てたらどうかと空想していたら、次第に夢が膨らみ、頭の中ではほとんど現実になっていました。そんなある日、お隣のHさんから声をかけられました。気になっていた島での生活を尋ねると、親切にも役場、学校、病院、スーパーマーケット等を案内してくれました。

外観1
 
不便ではないかと心配していた島での生活でしたが、案外そうでもなさそうです。Kさんはすぐに土地を購入する決心をしました。Hさんに報告すると、設計事務所を紹介されました。「うちも建ててもらったけど、あのやり方はもっと広まるべきだと思ってね、勝手に応援団になったのですよ」と。

それがプラスエム設計でした。Kさんはさっそくプラスエム設計を訪ね、限られた予算ではありましたが、思いの丈をぶつけました。じつはKさん、他にもハウスメーカーや工務店とも接触していたのですが、予算と要望事項とのギャップの大きさに苦笑されることもあったといいいます。

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しかし、プラスエム設計は違っていました。「面白そうだ、こんなふうに工夫すればできるかもしれない」とポジティブな言葉が続きました。

まるでスタッフのように
深く関わることができた
 
家づくりのコンセプトは妻とも意見が一致したので、「プチ・リゾート」に決めました。平屋建て、オーシャンビューのリビング、隠れ家的ロフト、BBQテラス、釣りが楽しめる庭。半別荘のような家にしたかったのです。

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プラスエム設計の進め方は独特でした。設計は主に模型やCGで検討しました。キッチンなどの住設機器はイエヒトの共同購入システムを利用しました。定価88万円のユニットバスが26万円です。しかも工事費込みの価格。これにはKさん夫妻も驚いたようです。(建築業界って、どうなってるの!)

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「18もの専門業社が一同に会した契約会には感動しました。まるで家づくり内閣が発足したみたいで、ワクワクしました」とKさん。
 
工事が始まると、K邸専用のメーリングリスト(ML)に日々報告が入ってきます。MLには、Kさん夫妻、プラスエム設計のスタッフ、すべての工事業者が参加して、関係者全員で常に情報を共有していました。

外観2
 
「私も家内もプラスエム設計の一員になったように深く関わらせていただきました。オープンシステムだと工事の原価がすべて分かるので、本当の意味で私たち建築主と設計事務所とのコラボレーションができたと思います。家族で建具や床を塗るなど、施工に参加することもできました。正直、家づくりがこんなに楽しいとは思いませんでした」とKさん。




物語2 大分県国東市

遠隔地で行った
オープンシステム

2011年夏、徳山高専土木建築学科のO教授から電話。来春、定年で退官するので郷里の大分に家を建てることにした、オープンシステムでお願いしたい、と。

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O教授は旧知の先輩。相談に乗るのは惜しみません。しかし、オープンシステムで建てるには無理があります。止むを得ず断りました。何故なら、私はいつも、設計事務所を対象にした研修会で、次のように言っていたからです。

「オープンシステム(建築の分離発注方式)を甘く見てはいけない。工期の短い案件と、遠方の案件はどうしても無理が生じます。お客様にご迷惑をかけることがあっては決してなりません。断る方が無難です」と。O教授の依頼は、工期と建築場所の両方に無理がありました。

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しかし、不思議な偶然が起こりました。O教授から電話を受けた翌朝、出社しようと車のエンジンをかけたまさにその時、ラジオからO教授の声が飛び込んできました。NHKの「おはよう中国」で、O教授がインタビューに答えていたのです。
 
その日、O教授から再び電話が入りました。「家づくりのすべてを任せたい。遠隔地でもできるはずだ。何とかやってもらえないだろうか」と。
 
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偶然ラジオでO教授の声を聴き、運命的なものを感じていた私は、遠隔地でのオープンシステムに挑戦してみることにしました。図らずも、O教授から背中をぐいと押される形になったのです。


家づくりを成功させる
最重要な人間は建築主

「山中さんは、私たちの要望に対して建築費がオーバーするのではないかと心配され、私たちも、いくらかの変更は仕方がないと割り切っていました。しかし見積もりを集計すると、何の変更もせずに予算内に収まり、オープンシステムの威力を見せつけられた気がしました」とO教授。

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そして、「大工さんはこの設計思想や建築手法に驚き、『この家の工事で実践的に学ぶことができた』と強く語っていました。他の職人さんたちも、オープンシステムの手法に共鳴して参加されたのですね。そのことを工事中に実感しました。職人さんたちの覇気がどんどん伝わってきて、徐々に私もその渦に巻き込まれていきました。よい家とは、このようにして出来上がっていくのですね」と。

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遠隔地で行ったO教授の家づくりで、オープンシステムを更に前進させる新たな方法を見つけました。それが大根島のK邸でも登場したメーリングリスト(ML)の活用です。MLは、関係者全員に配信されます。履歴も残るので、従来の建築工事にありがちな「言った、言わない」の水掛け論は起きません。また、指示ミスなども気がついた誰かが修正してくれます。
 
しかし、最大の利点は、O教授の参加で職人のモチベーションが上がったことです。職人が写メでその日の工事を報告すると、それに対してO教授が「皆が休んでいる日曜の朝に壁を塗ってくれてありがとう」等と返信します。これで、モチベーションが上がらない職人はいません。

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どんな建築主も思っているはずです。自分の家だけは絶対に失敗したくない、と。そして、良い家をつくるためなら、自分にできることは何でもやりたい、と。しかし実際、建築主にできることはほとんどありません。その原因は、元請業者と下請業者という建築業独特の多重下請け構造にあります。

オープンシステムは、建築主自身が家づくりの主役になる、という思想で貫かれています。それがMLの活用でさらに確実になりました。どんなに優秀な建築士でも、職人に対して建築主ほどの影響力を持つことはできません。家づくりを成功させる最重要な人間は、じつは建築主だったのです。

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物語3 専門家たちの家

工務店の現場監督Nさん、ゼネコンの現場監督Yさん、専門業者のIさん。それぞれ立場は違いますが、いずれも建築業界の最前線で働くプロフェッショナルです。その3人が家を建てました。

Nさんは完全に自力で建てました。Yさんはプラスエム設計とコラボで建てました。Iさんは一般の人と同じようにプラスエム設計に依頼しましたが、外構工事は自分で施工しました。

それぞれ建てた時期も関わり方も違いますが、共通していることが一つあります。それは、建築の元請け業者に一括で発注せず、複数の専門業者に分割して発注したのです。元請け業者を通さないので、建材販売店と専門業者の価格で済みました。つまり、原価で。そうなることを3人のプロは知っていたのです。

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工務店の現場監督Nさん

Nさんは高校で建築を学び、地元の建築会社に就職しました。現場監督として腕を磨き、30代の後半で家を建てました。私はてっきり、勤めている会社で建てたものと思っていましたが、Nさんはこう言いました。

「会社を通さずに自分で建てた」
「会社を通さなくて大丈夫なのか?」
「会社を通すと高くなるからねぇ」

Nさんは朗らかに笑いました。Nさんが家を建てたのは昭和の時代です。当時、建築会社の現場監督は、自分の家をNさんと同じようにして建てたものです。つまり勤めている会社を通さず、業種ごとに知り合いの専門業者に発注して。建築会社もそれを容認していました。現場監督の家は特例だ、と。



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ゼネコンの現場監督Yさん

Yさんは大学の建築学科を卒業して、大手建設会社(ゼネコン)に就職しました。配属先の広島で現場監督の経験を積み、施工管理技士の資格を取得しました。やがて結婚し、子どもが生まれ、妻の郷里、米子に家を建てることにしました。Yさんが30代の時でした。

Yさんは考えました。「できれば自分で建てたいけど、忙しくて米子に通う時間はとれそうにない。工務店やハウスメーカーに頼んでも中抜きされるだけだしなぁ」と。

そんなときに分離発注方式を行っている設計事務所を知りました。「米子でこのような建築手法が始まったとは驚きだ。ゼネコンの現場監督と設計事務所のコラボレーションで、思いがけない相乗効果が期待できるかもしれない。悪くないぞ、このやり方」。

Yさんはすぐに行動しました。プラスエム設計を訪問すると、すぐに意気投合して話はトントン拍子で進みました。建築業界を熟知している者同士。互いに多くを語らなくても、最善の方法が分かっていたのです。

こうして始まった、ゼネコンの現場監督と分離発注に精通した建築事務所のコラボレーション。互いの強みが良い形で発揮されました。



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専門業者のIさん

Iさんは外構工事が専門です。ブロック塀を造ったり、レンガを積んだり、いわゆる建築の下請業のひとつです。したがって、多くの建築会社と付き合いがありました。
 
家づくりを検討し始めたIさんは、設備業者で働く友人に相談しました。「会社の経営のこともあるので、あまり金を使いたくないんだ。どこに依頼したらいいと思う?」
 
すると、思いもよらない返答が。「それなら、オープンシステムがいいと思う。建築主が下請業者と直に契約するので、元請業者の経費が一切かからない。もちろん設計監理料は必要だけど、工事費が2〜3割は安くなるので十分元がとれる。設計事務所に設計監理をタダでやってもらった上に、配当金までもらうようなものだ」。
 
Iさんは早速、プラスエム設計の無料相談に申し込み、業務の進め方や契約の方法を具体的に聞きました。(言われてみればその通り。まさに目から鱗とはこのことだ。ずっと建築業界で仕事をしてきたけど、こんなやり方があるとは思いもよらなかった)

Iさんの家づくりがスタートしました。いつもは下請け業者のIさんですが、自分の家づくりは元請け業者のような立場で進めました。外構工事はIさんが自分で行いました。設備工事はIさんにこのやり方を教えてくれた友人にやってもらいました。できあがった建物は、Iさんの趣味が活かされた、バリバリのアウトドア仕様の家になりました。



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思い込みを取り払う

建築業界で働く3人の家づくり。皆さんはどのように思われましたか?「自分にできるだろうか? 3人は建築のプロだからできたのではないか」と思われたとしても無理はありません。何故なら、ほとんどの人が、家は住宅会社に頼むものと思い込んでいるからです。

しかし、その思い込みを取り払うと、家づくりはもっと自由で楽しくなります。その上、不要な経費をかけずに済むので、大きな節約にもなります。この方法で、これまでに約6千棟の建築物が建てられています。



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設計事務所と家を建てる、という選択肢を加えてみてはいかがでしょうか。設計力やデザイン力に加えて、コスト管理に精通したプラスエム設計に、ぜひ相談ください。


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プラスエム設計ロゴ

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